犬猫の去勢避妊手術について

こんにちは!
台東区浅草にある佐野動物病院の動物看護師の亀田です。

今回は、犬猫の避妊去勢手術について詳しくご紹介します!!

犬や猫の避妊去勢手術について、気になる点は多いと思います。ペットを飼う上で、この手術は非常に重要な選択となることが多いですが、その利点や注意点についてしっかり理解しておくことが大切です。

避妊去勢手術の目的とメリット&デメリットは?

メリット

  • 過剰な繁殖を防ぐ
    ペットの無責任な繁殖を防ぐため
  • 行動の改善
    男の子の場合、去勢することでマーキングや攻撃的な行動が改善されることが多いです。また、女の子の場合も発情期に伴う興奮や不安定な行動が減少することがあります
  • 病気の予防
    • 乳腺腫瘍
      雌犬や雌猫は避妊手術を受けることで乳腺腫瘍の発生リスクを大幅に減少させることができます。特に手術が若い段階で行われるほど、その効果が高くなります。
    • 子宮疾患(子宮蓄膿症など)
      雌犬や雌猫では、避妊手術(子宮卵巣摘出)を受けることで子宮疾患、特に子宮蓄膿症を予防できます。これは細菌感染によって引き起こされ、命に関わることもあります。
    • 雄犬では去勢手術を受けることで前立腺肥大や前立腺炎の治療と予防ができます。

デメリット

  • 太りやすくなる
    ホルモンバランスが変化することで食欲が増すことがあります。
    ごはんを避妊去勢後用や必要に応じてダイエット用に変更することで予防が出来ます。
  • 被毛の変化
    手術部位を消毒する際に必要な範囲を毛刈りしていますが、手術後その場所だけ毛質が変化したり毛が生えてこない場合があります。(好発犬種→ポメラニアン、サモエド、ハスキーなど)
    サプリメントなどで毛の再生を促すことが出来ます。
  • 尿失禁(ごく稀ですが…)
    女の子の場合ごく稀にホルモンの関係で尿失禁になる可能性があります。(中高齢の中大型犬種に多い)
    適切な治療でコントロールすることが出来ます。

避妊去勢手術のタイミング

手術の最適なタイミングはペットの年齢や健康状態によって異なりますが、
当院では基本的に男の子も女の子も生後半年以降に行います。
ただし発情が早く来てしまったり、同居の子と交配するリスクがあるなど様々な理由で早期に手術することも可能ですので是非一度ご相談に来てください。

手術までのながれ

まずは術前検査をして麻酔が安全にかけられるのかチェックをします。
検査項目は血液検査、レントゲン、心電図、血液凝固検査です。
30分程度で検査できますのでお待ちいただき、異常がなければ手術の日程を決めます。

これはカメレオンのレントゲン写真です

去勢手術♂は午前中にお預かりし、午後にお迎えの日帰り手術です。
避妊手術♀は午前中にお預かりし、基本1泊2日になります。

※乳歯が抜けていない子は手術時に抜きます。抜歯した歯はプレゼント!

手術後のケア

手術後、抜糸が出来るまでの約10日間はペットが回復するために適切なケアが必要です。エリザベスカラーや術後服で傷口を清潔に保ちましょう。

  • 安静に過ごす
    手術後、数日は安静にしてもらうことが重要です。無理に動かしたり、遊ばせたりすると、手術部分に負担をかけてしまうことがあります。
  • 食事の管理
    術後しばらくは食欲が落ちることもあります。無理に食べさせず、少しずつ食事を与え、体調に合った食事を調整します。

避妊去勢手術後の生活

避妊去勢手術を受けた後、食欲が増すことがあるため、体重管理に気をつける必要があります。適切な量のご飯を与え、運動を促すことが大切です。ご飯の量などの相談に来る方もたくさんいます!!お気軽にお問い合わせください(^▽^)/

まとめ

犬猫の避妊去勢手術についていろいろなポイントをお伝えしましたが最後に一言!この手術は愛犬・愛猫の健康を守るだけでなく、幸せな生活をサポートするためにもとても大切です。元気で幸せなペットライフを送りましょう!!