愛犬の皮膚を守るために知っておきたいマラセチア皮膚炎のお話

こんにちは!佐野動物病院です
本日は獣医師・内田より、わんちゃんに多く見られる皮膚トラブル「マラセチア皮膚炎」について、わかりやすくご紹介します!
マラセチアって何?
マラセチアとは、皮膚や耳に常在するカビ(真菌)の一種です。普段は悪さをしないこの菌ですが、皮脂をエサにして増殖するため、環境や体調の変化によって数が増えると、皮膚に炎症を引き起こすことがあります。
マラセチア皮膚炎の主な原因
以下のような要因でマラセチアが増殖しやすくなります
- 脂漏症(皮脂が過剰な状態)
- アトピー性皮膚炎によるバリア機能の低下→ 加齢やホルモン疾患(クッシング症候群・甲状腺機能低下症など)で免疫力や代謝が低下すると、マラセチアが増えやすくなります。
- アレルギー性皮膚炎
- 遺伝的要因
マラセチア皮膚炎が起こりやすい犬種
皮脂が多く、脂っぽい皮膚を持つ犬種は特に注意が必要です
- シーズー
- ウエスト・ハイランド・ホワイトテリア
- ミニチュア・シュナウザー
- アメリカン・コッカースパニエル
- フレンチブルドッグ など
マラセチア皮膚炎の症状
こんな症状が見られたら要注意!
- 皮膚の赤み・かゆみ
- ベタつき
- フケ・脱毛
- 独特なニオイ
慢性化すると…皮膚が黒ずんだり、分厚くなることもあります。

検査方法
- セロハンテープやスライドガラスを皮膚に採取し、染色して顕微鏡で確認
- 耳の場合は綿棒で耳垢を採取し、同様に染色して確認します

治療方法
症状や範囲に応じて、以下の治療を組み合わせます
1. シャンプー療法
抗菌成分(クロルヘキシジン・ミコナゾール)を含む殺菌シャンプーを週2回ほど使用。※刺激が強めなので、保湿剤との併用がオススメです!
2. 外用薬
症状が局所的な場合は、抗真菌成分入りの塗り薬を使用します。
3. 内服薬
全身に症状が広がっている場合は、抗真菌薬やかゆみ止めなどの内服薬を使用。症状が改善したら、徐々に減薬し、シャンプーなどのスキンケアで維持します。
根本原因がアレルギーやホルモン疾患の場合は、その治療も並行して行います。
最後に…
マラセチア皮膚炎は、完治が難しい慢性疾患になることもありますが、適切なスキンケアと基礎疾患の管理で、症状を安定させているわんちゃんはたくさんいます!
「うちの子ももしかして…?」と思ったら、ぜひお気軽にご相談くださいね。

