犬猫の角膜潰瘍とは?大切な瞳を守るために知っておきたいこと
皆さんこんにちは。台東区浅草の佐野動物病院です!
本日は獣医師の内田がわんちゃん猫ちゃんの角膜潰瘍について原因から治療法まで皆さんに詳しくお伝えしたいと思います。
角膜潰瘍ってどんな病気?
角膜は目の表面を覆っている透明な膜で光を取り入れピントを合わせる大切な役割を担っています。角膜が傷つき深くえぐれたような状態になることを「角膜潰瘍」といいます。犬猫ではよく見られる目のトラブルの一つですが、放置すると角膜に穴が開き、最悪の場合は失明に至ることもあるため、早期発見・治療が非常に重要です。
主な原因
- 枝や草、爪などによる外傷
- シャンプーなどの化学物質の刺激
- ドライアイ(乾性角結膜炎)
- 逆さまつげや異所性睫毛(シーズー・フレンチブルドック・パグなどの短頭種に多い)
- 眼瞼異常(眼瞼内反症など)
- 細菌・ウイルス感染(猫ではヘルペスウイルスが原因のケースもあります)
こんな症状が出たら要注意!
- 白目の充血
- 涙が多い
- 目やにの増加
- 目をしょぼつかせる、こする
- 角膜が白く濁って見える
診断と治療法
診断方法
- スリットランプ検査:角膜の状態や潰瘍の深さを確認
- フルオレセイン染色検査:角膜の傷を緑色に染めて可視化します
- シルマーティアテスト:涙の量を測定してドライアイのチェック
- 眼圧測定
- 細菌・ウイルス検査:培養検査にて感染の有無のチェックやPCR検査

緑色に染まっている部分が角膜潰瘍の部位です。
治療法
- 軽度の場合:抗菌点眼薬(感染予防)や角膜保護点眼薬(人工涙液による乾燥予防)の使用
- 中等度~重度の場合:点眼に加えて抗生剤や消炎鎮痛剤の服用、保護目的でコンタクトレンズの装着
- 穿孔のリスクがある場合:外科手術(角膜切開術、眼瞼縫合、結膜フラップ、瞬膜フラップ、角膜縫合など)
- 補助的対策:エリザベスカラーの装着で自己損傷を防止
- 必要に応じて眼科専門医をご紹介させて頂く場合もあります
予防と日常ケア
- 目やにや涙焼けのケアを行い顔周りを清潔に保つ
- 毎日ペットの目をチェックする習慣をつける
- ドライアイの子には人工涙液の点眼も有効
- 散歩中の草むらへの突入や顔を掻く行動には注意
まとめ
角膜潰瘍は、早期に発見し適切な治療を行えば、ほとんどの場合回復が見込める病気です。愛犬・愛猫の目の異変に気づいたら、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

